人体の不思議
決まった場所で見かける女性がいる。
名前はもちろんのこと、住んでいる所もお仕事も判らないのだけれど・・・
目が会うと会釈するようになっている。
その女性が県民会館で開催されている「人体の不思議展」に行くと言っているのを先日聞いたことが頭に残っていた・・・。
昨日、今日と月末の忙しい時間を過ごし、3時半過ぎてからやっと時間が空いた時に、
ふっと 私も行ってみようかな・・・と思い、用意して出かけたのは4時を過ぎていた。
会期は明日まで。特別見たいとは思っていなかったけれど、その女性の言葉が私を行く気にさせたと言ってもいい・・・。
会場に着いてみるとビックリ・・親子連れ、家族単位でたくさんの人たちで溢れていた。
お天気のパッとしない土曜日だったから余計に入場者が多かったのだろうか・・・?
特殊な技術でからだの筋肉や血管、神経、ありとあらゆる器官をリアルにリアルに(それはそう・・実際の人体だから)細部にわたって見せてくれる展示だった。
何よりも驚いたのは「神経」私はこれまで神経というのは目に見えるくらい太いものだとは思っていなかった。「神経が太い」と言う言葉が笑えないくらいに、形として見える神経の太さにビックリした。
じっくり見たつもりだったが会場を出ると1時間も経っていない・・・。
なんだかこのまま車を運転してサッと家に帰る気分になれない・・と思った。
静かな所でコーヒーが飲みたかった。ゆっくり歩いた。
中央通りを横切り、桜山神社の鳥居をくぐり、昔からある、けれども 入るのは2度目の喫茶店に入った。5時過ぎの喫茶店はお客は私一人だけ。コーヒーセットを頼んだ。コーヒーゼリーの上にのっているアイスクリームが美味しかった。お店のテーブルにあった大きな写真集を開いてみると、同じ場所から撮った昭和30年・40年代と平成の今の写真とが並んでいて、興味深かった。ワンクッションの時間を過ごし、お店のママさんに見送られて外に出ると土砂降りの雨だった。傘を差し、歩きながら、栃の木の並木から辺り一面落ちている栃の実を3つばかり拾った。
学生らしき女性がずぶ濡れになりながら自転車をこいで通り過ぎた。あらら・・・
向こうからも若い男性3人が濡れながら走ってくる・・・あらら・・・あんなに濡れて・・・
暗くなりかけた道を歩きながら思った・・・。
雨に濡れたら冷たかろう・・・それとも必死で自転車漕いだら汗が噴きだして雨と汗が一緒になるか・・・?
いずれにしても 生きてる匂いがするのだ・・・!
汗の匂い、体臭、触れば感じる温かさ、冷たさ、そして柔らかさ・・
展示されていた身体はリアルではあるけれど・・・それらがない・・
「人体の不思議展」キャッチコピーは”からだのなか、見えないから見たくなる”・・
たしかにそうであるけれど・・・
見えない感情・想い・心・・・は・・?
私は 生きてる人体の不思議を 強く感じて帰ってきた。
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